【介護服の設計図】寝たまま着替え&点滴OK!曲がった背中に優しくフィットする「最適解」とは。
こんにちは、Fit Wanです。
本日は、先日行わせて頂いた「一気にロンパース!」に向けた事前準備の様子をレポートします。
今回の主役は、チャイニーズ・クレステッド・ドッグ(ヘアレスタイプ)の男の子。
とっても珍しい種類のわんちゃんですよね!
すごく上品でステキなわんちゃん💕
Fit Wanにとっても初めてのわんちゃんでしたので、とってもワクワクしながら製図させていただきました✨
「合う服がない」切実な悩みと、介護の現実
こちらのわんちゃんはご高齢で、現在介護が必要な状態だそうです。
ヘアレス(毛がない)タイプのため、皮膚の保護や保温のためにも服をご活用いただけると快適性が向上するはず。。。
しかしながら、特殊な体型と介護のご状況により「身体に合うウェアがない」とお困りでした。
そこで今回は、わんちゃんとオーナー様の快適な暮らしにそっと寄り添えるようなロンパースをお作りいただくことになりました。
オーナー様の、「こんな機能が欲しい!」を出来る限り再現した「バックオープン・スタイル」✨
まず、オーナー様からのヒアリングで、以下の具体的なご希望をいただきました。
- 寝たまま着せたい(身体への負担を減らしたい)
- マナーベルトをしたまま着用したい
- 点滴やマナーベルトの交換をスムーズにしたい
これらを解決するために選んだ仕様は、背中がガバッと開く「バックオープンファスナー」スタイル。
さらに、ファスナーを「両開き(ダブルジップ)」にすることで、
- 首側を開ければ点滴がスムーズに
- お尻側を開ければマナーベルトの交換が着たまま可能に
という、介護現場での使いやすさを最優先した設計にしました。
難易度高!「曲がった背中」への製図アプローチ
機能面だけでなく、フィット感も重要です。 レオンちゃんはご高齢ということもあり、背中が丸く曲がっています。通常のまっすぐな背中の型紙では、窮屈だったり、背中に隙間ができたりしてしまいます
そこで今回の製図では、「イタグレアレンジのさらに応用版」というテクニックを使用しました。
イタリアン・グレイハウンド(イタグレ)さんのように背中のカーブが特徴的な犬種のパターン理論をベースに、レオンちゃんの実際の背中の丸みに合わせてカーブを調整。
「あえて背中を丸く作る」ことで、着た時に身体にストレスなく馴染む設計にしています。
ミニチュア模型で最終確認
ブログのトップ画像にあるのが、その型紙を組み立てたミニチュア模型です。
足の角度や背中のラインが、実際のわんちゃんの姿勢に寄り添う形になっているのが確認できました。
この「検証済みの型紙」をご用意して、レッスン当日に生徒様をお迎えします。
果たして、実際の着心地はどうなるでしょうか?
レッスン本番とご試着の様子は、また次回のブログでご報告します。
お楽しみに!
Fit Wan 犬服Laboでは、わんちゃんとオーナー様の快適な暮らしにそっと寄り添えるような犬服づくりを目指して、皆様の「困った」を解決すべく、日々、検証と研究を重ねています。
ご興味のある方は、ぜひ、お問合せくださいね✨
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